ステハゲボイ‪ス‬ 17+

2022年。どこからともなく始まった未知のウィルスに人々は脅かされ、遠く離れたあの国の子供たちは涙を流し、僕たちは日々、自分に何ができるのかと自問自答を繰り返す。
そんな中たどり着いたアプリ、それがこの「ステハゲボイス」だ。
正直、このアプリに出会うまで僕は「ステハゲ」の存在を知らなかった。いや、知らなかったわけではない。知ろうとしなかった、というのが正しいだろう。
彼の存在はYouTubeのオススメという機能で少しだけ感じていた。ふざけたサムネイル、公共の施設でもある大学で大声で歌う姿、まずそうな飯を作る姿、その全てが一般人の私からすると不愉快極まりないものだった。

しかし、何を血迷ったのか、このアプリをみつけ、本日4本目になるストロングゼロで酔いが回った私は、この「ステハゲボイス」をインストールしてしまったのだ。

アプリを開いて早々12個のボイスが殺伐と配置されている。そのどれもが「いただきやーす」「あぁ〜」「それ意味ないから」など、恐らく彼がよく使う言葉が並んでいるのだろう。実にふざけている。詐欺にあった気分で、アプリを閉じようかと思ったが、ここまできて引き下がるのも勿体ないと思い、私は一つのボイス「気持ちいいかー？」をタップしてみた。

するとその瞬間、私の脳内に彼の言葉が鳴り響き、次の瞬間には私の目から一滴の滴が垂れていた。

私は、頑張りすぎてたのかもしれない。

拝啓、ステハゲ殿。
これからも頑張って下さい。応援してます。

「くちばし」をうっかり人前で再生してしまい、「キモ…」と本気で引かれました。「きっしょw」とか「きもちわるーいwww」のノリではなくマジでキモがられました。
彼女はステハゲ先生の素晴らしさや尊さが理解できるほど、成熟していなかったのです。このアプリさえあれば、私たちステチル…いやステハゲ信者は教祖様の御身声をいつでも拝聴できるのに…。
アプリの隅々に、開発者からステハゲへの愛が溢れ出ていることが確認できます。クルクル回るステちゃまが最高に可愛いです！
最後にステチルの皆様、再生するシュチュエーションには、くれぐれもお気をつけください。

今この瞬間も、レビューを打つ手の震えが止まりません。
陰キャラな私の高校生活を支えてくれた、ステハゲ先生の御尊声をこんなにも手軽に聴けるようになるとは夢にも思いませんでした。
ステハゲ先生に憧れ、中央大学商学部会計学科のオープンキャンパスに行ったときのことが昨日のことのように思い起こされます。
ステハゲ先生のご指導のおかげで、かの名門大東文化大学合格、絶品30円パスタを振る舞い女子にモテモテ、直伝の陰キャラフィットネスにより肉体も強化されました。
私のように、このアプリによって人生を救われる方が1人でも増えることを願っています。