MEET THE DEVELOPER

走る喜びを
すべての人に

人も地域も笑顔になる「Runtrip」が描く未来図とは。

ラントリップ - ランニングの計測・SNSアプリ -

イベント参加や最新情報・全国のランニングコースまで

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初めて訪れる街で、私が楽しみにしていることの一つがランニングです。走ることによって、街の雰囲気や規模などが肌身に感じられ、いち早くその街に溶け込めるように思うからです。

「Runtrip」に出会って、そんな楽しみを共有できる場があることにうれしくなりました。ここには、全国のランナーたちがおすすめのランニングコースを投稿し、他のランナーと走った感想や質問などを交わしています。ランニングを愛する人たちによる、活発なコミュニティが形成されているのです。

「走る人が増えると、間違いなく世の中は良くなる」と、株式会社ラントリップ代表の大森英一郎さんは語ります。そんな「Runtrip」の根底にある思いについて、エンジニアとして開発を担う竹村拓泰さんと共に語っていただきました。

「Runtrip」には全国のランナーが投稿した、おすすめのランニングコースがそろっています。

Runtrip」は、どのような経緯で生まれたのでしょうか。

大森英一郎さん(以下、大森):自分はずっと競技者として走っていて、大学4年の時に何とか箱根駅伝に出場できたんです。でも、突き詰めすぎたがゆえに、とにかく苦しくて、走ることが楽しいと思えなくなってしまって。箱根駅伝のあと、4年くらい走らない時期がありました。

社会人になって、運動不足だったので走り始めてみたら、タイムとか順位とか、数値には現れない部分にも走る楽しみがあることに気づいたんです。その喜びを伝えたいという気持ちがありました。

純粋な走る喜びを伝えたいと。

大森:はい。前職では観光関連の仕事で地域活性化の事業に携わっていたのですが、地域を活性化させるといっても、1日限定のイベントで何万人が来るという手法では、かえって地域は疲弊してしまうということがあって。いかに需要を平準化できるか。地元の人しか知らない地域の魅力を、いかに発信するかを模索していました。

エリアや現在地に加え、テーマごとにもコースが検索できるので、気分や目的に合わせて選べます。

自分は横須賀市出身なのですが、ある時、埼玉から来たランナーの方が、「横須賀の道は素晴らしい。また走りに来たい」と言ってくれて。道そのものが人を呼ぶ資源になることに気づきました。

ランナーは、お気に入りの「マイロード」をそれぞれ持っていると思うので、気に入ったコースをみんなで共有し合うプラットフォームがあれば面白いなと思ったのが、「Runtrip」をはじめたきっかけですね。

竹村拓泰さん(以下、竹村):私はランナーではなく、テニスをやっていました。スポーツが好きで、エンジニアとして働く中で、ITの力をスポーツの領域で発揮したいと思っていて。友達の紹介で大森と出会って、「Runtrip」の話を聞いた時に、すぐに意気投合して開発をスタートさせました。

おすすめのコースを投稿すると、閲覧した他のランナーと交流が生まれるかもしれません。

サービス公開から約3年が経ちましたが、ユーザーからはどんな反響がありますか。

大森:評価は高いですね。「Runtrip」があって人生が変わったと言ってくれる方がいたり、「Runtrip」で同じ趣味ができて、一緒に走りに行っているという夫婦がいらっしゃったり。基本的に一人で走っている方が多いなかで、自分がいつも走っているコースを「Runtrip」に投稿することでリアクションが得られて、誰かとつながる喜びがあるという声をいただいてます。

こういった投稿型のサービスだとコメント欄が荒れることも往々にしてありますが、全くないんですよ。ポジティブな意見ばかりですね。ランニングイベントも企画してますけど、本当にいい人しか来ないです(笑)。

お話を伺っていると、ランニングが心から大好きで、走るという行為に対する信念のようなものが伝わってきます。

大森:日本では、クラブ活動で走らされたことなどから、ランニングは罰則という印象がまだ一部にはあると思います。でも、ランニングは脳科学的にメンタルにもいい効用があるとされていて、走る人が増えれば、間違いなく世の中は良くなると僕は信じています。自分自身、走らなかった時期があるのでわかるのですが、楽しく走り出して、友達ができたり、ご飯が美味しくなったり、肩こりが治ったり、様々ないい効果を実感してきたので。

走る人が増えれば、間違いなく世の中は良くなると信じています

大森英一郎さん

機能面においては、どのようなことを実現したいですか。

竹村:Apple Watchへの対応に可能性を感じています。iPhoneを持たなくても、走りに行けば、近くにおすすめのお店があったら通知が来て、クーポンがもらえてーー。そのようなことが実現できれば、より楽しく走れるのではないかという仮説のもと開発を続けています。

これから「Runtrip」で、どのような体験を届けていきたいですか。

大森:日本だけでなく、世界中どこに行っても、走りたい道に出会えるような体験を提供できたらと思っています。欧米はもちろん、台湾や中国など、アジアのランニング人口も増えています。いわゆるスポーツツーリズムというか、旅先で運動することがより一般的になると思っているので、その体験をサポートしていきたいですね。