さらに使いこなそう

究極の原稿作成

「Scrivener」で執筆作業を管理しよう。

Scrivener 3

表示

「Scrivener」は単なる文章作成Appではありません。「バインダ」と呼ばれるサイドバーは、あなたの原稿、調査資料、キャラクタの概要、メモなど、あらゆる執筆プロジェクトの中枢で、アイデアを整理する強力なツールがそろっています。

この記事では、便利なバインダ機能をうまく使いこなす5つの方法を紹介します。

プロジェクトの表示と整理

バインダーでは、章や場所でまとめたフォルダや、場面やキャラクターごとの文書で構成されるプロジェクトの全体像を俯瞰できます。フォルダや文書をクリックすると、その内容がメイン画面に表示され、フォルダを選択してreturnキーを押せば、どのフォルダ内でも新しいアイテムを作成できます。

原稿作成のセクションでフォルダやファイルをドラッグすれば、章や場面を簡単に並べ替えられるため、バインダーは組み換え可能なアウトラインとしても使えます。上級者のコツとして、コルクボード表示やアウトライナー機能のメイン画面で文書の順序を変更すると、バインダー内での順序も変わるので覚えておきましょう。

コルクボード表示では、選択したすべてのファイルやフォルダの概要が表示され、簡単にプロジェクトの全体像をつかめます。

リサーチ内容を集める

「リサーチ」フォルダは、テキストファイル、PDF、画像、ビデオなど、あなたのプロジェクトに関連する情報を集めておける便利な場所です。アイテムは、Finderからドラッグするだけで、簡単にフォルダに追加できます。しかも、「ファイル」>「インポート」>「ウェブページ」を選択してURLをペーストすると、ウェブページ全体を保存することもできます。

ストーリーの時系列や脇役のキャラクターを管理するには、書きかけのメモをまとめておく「メモ(Notes)」フォルダを使いましょう。必要に応じていくつでもリッチテキスト文書を保管しておけます。もし出版の計画があるなら、タイトルページ、著作権表示、序文などを集めておく「前付け」フォルダも用意されています。

人物像や場所を細かく設定する

クリエイティブライティングのテンプレートに含まれている「キャラクター(Characters)」と「場所(Places)」のフォルダは特に便利です。フォルダを選んでreturnキーを押すと、新しいキャラクターや場所のスケッチが作成されます。それぞれ背景情報の項目があらかじめ含まれているので、簡単に人物や場所の肉づけができます。

こうしたテンプレートは、バインダの下部にあるテンプレートシートフォルダ内の該当する文章を編集することで、必要に応じてカスタマイズできます。

キャラクターフォルダでは、コルクボードでまとめたストーリーのキャラクター概要が確認できます。キャラクターをクリックすると、下に詳細が表示されます。

関連文書にすばやくアクセス

特定のキャラクターが登場する複数の場面に取り組んでいる時は、「Scrivener」の「コレクション」に複数の関連文書をまとめておきましょう。バインダー内の場所を入れ替えることなく、すばやくアクセスできます。

コレクションを作成するには、commandキーを押しながら追加したい文書をクリックし、「文書(Document)」>「コレクションに追加」>「新規コレクション(New Collection)」を選択して、新しいコレクションに名前をつけます。コレクションを表示したり隠したりするには、「表示」からそれぞれ「コレクションを表示」「コレクションを隠す」を選択します。

一時的に文書を連結する

一続きになっている複数の場面や章は、まとめたほうが編集しやすい場合があります。そんな時は「連結表示(Scrivenings)」機能を使いましょう。複数の文書や、文書の入ったフォルダを選択し、「表示」>「連結表示」をクリックすると、各文書の中身がバインダーの表示順に従って一つの文書として表示され、簡単にスクロールできるようになります。

「連結表示」モードで行った編集はすべて、元の文書に反映されます。どの修正がどのファイルのものかは「Scrivener」がきちんと見分けてくれるので心配はいりません。