学習

プログラミング的思考を遊んで鍛える

順番を考えたり、結果を想像したり、思考の基礎を身に付けよう。

コンピュータに仕事をしてもらうには、こういうふうに動いてください、という指示を出す必要があります。どういうふうに動いてもらうかを設計するのがプログラミングで、その指示をコンピュータがわかる言語で伝えるのがコーディングという作業です。

これからの時代では、プログラミングとコーディングが読み書きや計算と同じくらい大事になるといわれています。未来を担う子どもたちはもちろん、すべての人が学べる、コンピュータを使って新しいものを作り出すためのものです。

プログラミングやコーディングに興味があるけれど、何から始めたらよいかわからない。そんな時は、遊びながらプログラミング的思考やそれに必要な論理的思考力が身に付くAppやゲームで、その面白さを体験してみましょう。本質的で良質な遊び道具は、子どもから大人まで、誰もが多くのことを楽しみながら学ぶのを助けてくれます。

順番を考える遊び

コンピュータは人間とは思考方法が異なります。問題を解決するため、コンピュータにもわかるような指示の仕方を考えることをプログラミング的思考、と呼びます。プログラミング的思考に必要な論理的思考力は小さな子どもたちでも学習できます。例えば、何をどのような順番で動かしたらいいか、という手順を考えることも、プログラミングをする上で、大切な発想の仕方です。

「Thinkrolls Space」は、エイリアンたちを動かして、惑星を移動させていく子ども向けの論理思考パズルです。5歳くらいの子どもが遊べる簡単なパズルから用意されています。カラフルでかわいいエイリアンを触って、動かして、扉を開けて、次のステージへと連れていきます。

チーズを食べてくれるエイリアンや、体が伸び縮みするエイリアンたちを、どの順番で動かしたら、扉までたどり着けるか。小さな子どもでもすぐに覚えられるルールですが、どんどんステージを進めていくと、大人でもどのような順番で動かしたらいいか、気づけば夢中で考え始めていることでしょう。知らずに、頭の中でシミュレーションする力が鍛えられるはずです。

行き詰まったらすぐにやり直して、かわいいエイリアンと新しい扉を開いていきましょう。

選んで動かす遊び

次に紹介するのは、思考力を育てる教育Appの「Think!Think!」です。風船を割るために、矢をどの方向に飛ばすか考えたり、立体図形の展開図や断面図についての問題を解いたりします。このAppの良いところは、ただ問題を解いて答え合わせをするだけでなく、自分の選んだ選択肢がどのような結果になるのかを、アニメーションで見せてくれるところです。原因と結果の関係を何度も、様々な問題を通して、視覚的に学んでいくことで、頭の中で想像する力が養われていきます。

子ども向けのAppなので、設定画面にチャイルドロックがかかっていたり、1日にAppを使える時間も10分に制限されていたりします。

コマンドを選んで解く遊び

さらにプログラミング的思考を磨きたいという子どもや大人には「Human Resource Machine」と「7 Billion Humans」というゲームがおすすめです。

どちらのゲームも、会社員となって、上司からの様々な指令をこなしていきます。例えば、部屋の左側にあるベルトコンベヤーの上の荷物を、右側のベルトコンベヤーに移動させる、箱にラベルを貼って移動させる、といった指令が上司から飛んできます。

「Thinkrolls Space」と同じように、これらのゲームもどの順番で、何を動かしたらよいのかを考えていくのですが、よりプログラミング的思考を鍛える上で良い点は、手順を考える際に、同じ動作を繰り返すコマンドや、もしもこうだったら、と条件によって動きを変えるコマンドを使うところです。

正確に、かつ最小限の指示でコンピュータを動かすにはどうしたらいいのか。これらのAppやゲームで、ゲームやパズルを遊びながら、プログラミング的思考をいつの間にか身に付けてしまいましょう。