記念イベント

歩いて広がるドラゴンクエスト

1周年の「ドラゴンクエストウォーク」、プロデューサーが明かす開発秘話。

ドラゴンクエストウォーク 歩く楽しみが増える位置情報ゲーム

普段のウォーキングが冒険に!ドラクエ ウォークで散歩にGo!

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現実世界と連動したマップ上で展開される、モンスターとの白熱のバトルに、勇者たちのたくましい成長、そして数々の出会いと別れ——。そんな「ドラゴンクエスト」シリーズの魅力を位置情報ゲームとして再構築し、多くのユーザーを魅了してやまない「ドラゴンクエストウォーク」が、配信開始から1周年を迎えました。

「ようやくという思いと、早かったなという思いと、どちらもあります」。そう語るのは、「ドラゴンクエストウォーク」のプロデューサー・柴 貴正さんです。「日々何かが起こって、一生懸命にコミットしている状態が続くと、早いのか遅いのかよくわからないですね。とにかく1年やって来られたのは、遊んでくれるユーザーがいてくれたからこそ。本当にありがたいです」と、感慨深げに続けます。

新たなイベントストーリー「1周年記念クエスト」が追加され、歩数に応じてスライムが育っていく「あるくんですW」が実装されるなど、様々なアニバーサリー企画が盛大に展開されている「ドラゴンクエストウォーク」ですが、ここまでの道のりは、まさに激動といえるものでした。その“歩み”を、プロデューサー柴さんの言葉とともに振り返ります。

ドラゴンクエストウォーク
その誕生秘話

「ドラゴンクエストウォーク」につながるアイデアの萌芽は、2016年頃に生まれました。位置情報ゲームの要素を、「『ドラゴンクエスト』の世界に落とし込んだらどうなるだろう?」と、柴さんは思いつきます。

「『ドラゴンクエスト』には、バトルや主人公たちの成長など、様々な要素があります。位置情報を基に、もっとゲームっぽくしたらどうだろう、というのが最初のとっかかりでした。自分は趣味が旅行なので、移動することとゲームをかけ算すると面白いだろうなと思ったんです」

現実世界と連動したマップに目的地を設定すると、冒険がはじまります。

そのアイデアの萌芽は、株式会社コロプラという開発パートナーを得て、急ピッチで育っていきます。開発過程では、「『ドラゴンクエスト』ならではの体験」を大切にしていたと柴さんは言います。

「堀井雄二さんとも、自分が冒険者になって、旅に出て、戦って成長していくという、『ドラゴンクエスト』の体験の根幹を大切にしながら、位置情報を活かした楽しさを加えていこうと話していました」

試行錯誤の連続だった
開発初期

「ドラゴンクエスト」という、確固たる世界観を持つゲームに位置情報を組み合わせて再構築していく作業は、試行錯誤の連続だったと語ります。

「都市であれ地方であれ、遊ぶ場所に関係なく、同じように楽しめるようにすることに苦労しました。例えば、ホークブリザードが北海道にいるとなったら、沖縄の人はどうするのかとか、位置の要素が強すぎると他の地方の人が楽しめません。位置情報ゲームならではの面白さを活かしつつ、どこにいてもある程度のことができるように調整するのが大変でした」

「それから、開発で苦労したことの一つは、『こころ』システムですね。レアモンスターに出会った時に、倒すだけでいいのか。倒した記念となるものがあってもいいのではないか、と。それで生まれたのがこころです」

モンスターを討伐し、「こころ」を集めることも本作の大きな楽しみです。

実際に出歩いて試さなければならない、“デバッグ”と呼ばれる検証作業は、位置情報ゲームの開発ならではの困難だったといえるでしょう。

「開発をしても、実際に歩いてみないと本当の面白さはわかりません。ある程度開発が進むと、実際に生活の中で歩いて試して、よかったね、ダメだったね、ということをチームで何度も繰り返しました。すごく時間はかかりましたね」

満を持して配信開始
好調なスタートダッシュ

開発チームの熱意と努力が報われたというべきか、「ドラゴンクエストウォーク」は2019年9月12日の配信開始直後から、多くのユーザーに受け入れられます。

「手応えというより、今も『大丈夫かな?』という思いがあります。自分が担当している他のゲームのプロジェクトでも、ダメになったものがたくさんあるので。気を抜くと、あっという間に失速してしまいかねません」

配信開始直後から、幾多のバトルが繰り広げられています。

「とりわけモバイルゲームは移り変わりが激しいので、少しでも面白くないと感じたら、ユーザーはすごい勢いでいなくなってしまう。そうならないように、様々な楽しみを提供していかなければという、それはずっと心地良いプレッシャーとしてあります」

重圧を感じる一方、データとして可視化されるユーザーの総歩行距離がどんどん伸びていることがうれしかったと語ります。

「目的の駅の1〜2駅前で降りて歩いたり、寄り道して戦いに行ったりして、とりわけ私のようなおじさんたちの健康には一役買えたかなと思います(笑)。通学や通勤時間など、移動が楽しくなるという効果があって、歩くことが想像していた以上にエンターテインメントになったなと感じています」

非常事態にチームは
どう対応したか

そして、2020年に入ってしばらくすると、新型コロナウイルスが猛威を振るいます。外出自粛、緊急事態宣言の発出と、歩いて楽しむ「ドラゴンクエストウォーク」の根幹を揺るがす事態に、開発チームは対応を迫られます。それ以前にも、大雨や地震といった自然災害など緊急事態が起こった際には、「ユーザーが安全に楽しめること」を第一に考えて動いてきたと言います。

「様々な状況が発生し、歩いて楽しむゲームなのに、歩くことを否定しなくてはならない事態になりました。モンスターが出現しやすくなるアイテムの配布、目的地を現在地付近に設定できるなど、自宅からでも遊べるようなゲーム内容も実装いたしました」

歩いて楽しむゲームなのに、歩くことを否定しなくてはならなくなりました

柴 貴正さん

「少しでも危険や不安を取り除けるよう、いろいろな機能を省略したり、付け加えたりしていきました。朝令暮改というか、朝に言ったことが、状況が変わって夕方には方向転換しているようなこともたくさんありました。現場の開発メンバーと密にコミュニケーションすることを心がけることで、1〜2時間で実装するのは容易ではないことに、彼らはどんどん対応してくれました。チームは相当鍛えられたと思います」

どのような事態においても、刻々と変わる状況を注視しながら、チームは開発と改善を続けてきました。それを後押ししてくれたのは、何よりユーザーの声だったと振り返ります。

「全員が満足できるものは作れませんが、我々がやったことに対して、多くのユーザーの方がありがとうと言ってくれました。本当に励まされましたね」

ドラゴンクエスト
ウォークの未来像

文字通り一枚岩となったチームを率いて、柴さんは「ドラゴンクエストウォーク」の未来に、どのようなプランを描いているのでしょうか。

「日々の運営に目が行き過ぎているところもありますが、もっと先を見据えて、いろいろなことをしていきたいと思っています。コアユーザー向けの機能はもちろん、普段あまりゲームをしないような、ライトユーザー向けの機能も充実させて、それをうまく発展させていきたい。『あるくんですW』がまさにそうですが、もっと“みんなの『ドラゴンクエストウォーク』”になっていきたいと思っています」

1周年のアニバーサリーでは、新たな強敵や装備など、様々な楽しみが用意されています。

1周年の様々なアニバーサリー企画に関しては、「コアユーザーからライトユーザーまで、全方位的に皆さんが楽しめる1周年にしたいと思っています」と意気込む柴さん。

「あるくんですW」をはじめ、新たな基本職として「踊り子」と「遊び人」が追加されるなど、様々な楽しみが用意されています。より一層充実し、広がる「ドラゴンクエストウォーク」の世界を、ぜひ体験してください。